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Channel: ベイのコンサート日記
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ボルトン指揮、読響「第九」で、ティンパニの皮が破れるアクシデント発生! 

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18日(水)に聴いたボルトン指揮、読響の「第九」第2楽章スケルツォで、ティンパニの皮が破れるという珍しいハプニングがありました。「ベシャ!」という大きな音がしたので、何だろうと気になっていました。ある方のブログにティンパニの皮が破れたとあったので、詳しい状況を読響の広報に問い合わせたところ、写真とともに詳細な回答をいただきました。読響の了解をもらいましたので、ご紹介します。

 

事故が起きたのは、第2楽章スケルツォ再現部、モルト・ヴィヴァーチェに入って5小節目、スフォルツァンドの最初の音を叩いたとき。

読響ティンパニ奏者の武藤厚志さんの24インチ、26インチ、29インチの3つのティンパニのうち、真ん中に置いた26インチの皮が破れてしまいました。この第2楽章では、Fのオクターブの2音を、26と29の2つで演奏していました。

これは長年演奏している武藤さんも初めての経験だったそうです。その後、24でも対応できることから、破れた26の左右に置かれた24と29のティンパニで演奏を続けました。

 

今回たまたま第2楽章が終わったところで、ソリスト4人と大太鼓、シンバルの奏者が入場することになっており、その合間に破れたティンパニと24の位置を変え、第3、第4楽章も2台で対処できました。

武藤さんは、「第九」の演奏では、音色へのこだわりと、第3楽章と第4楽章がアタッカで進む場合などに備え、3台で演奏しているとのこと。ティンパニストの中には4台で演奏する人もいるそうです。

 

なお、本日20日サントリーホール以降の演奏(21日、22日東京芸術劇場、23日浜松アクトシティ大ホール、24日大阪フェスティバルホール)では2台で演奏する予定。皮の張替え後に、本番で使用できるまでは1週間以上かかるとのことです。

 

通常はティンパニの予備まで用意するオーケストラはないでしょうから、今回は幸運だったかもしれません。

 

写真は実際に破れたティンパニ(こんなに激しく破れたとは!)と、それを前にした指揮者のボルトンと武藤さんの笑顔の2ショットです。(提供:読響)

 


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