チョン・ミョンフン指揮東京フィル メシアン「トゥランガリーラ交響曲」第1001回サントリー定期
第1001回サントリー定期シリーズ(6月24日)チョン・ミョンフンと東京フィルの熱演と、務川慧悟の鮮やかなピアノ、作品を熟知する原田節のオンド・マルトノの霊妙な響きにより、想像以上にすさまじいエネルギーに満ちたメシアン「トゥランガリーラ交響曲」となった。...
View Articleガランチャ、ヴァン・ホーン ネゼ=セガン指揮METオーケストラ バルトーク《青ひげ公の城》
(6月25日・サントリーホール)13年ぶりのMETオーケストラの来日。前回2011年6月は東日本大震災と福島の原発事故の直後。来日公演のほんどが中止となる中、METは日本公演を敢行した。あの時はメト総裁ピーター・ゲルブが演奏前にスピーチに登場、危機的な状況の中、コンサート実現に努力したルイージとオーケストラ、歌手を讃えたことは印象的だった。思い出のコンサート5...
View Articleヤクブ・フルシャが7年ぶりに都響に登場!(6月29日・東京芸術劇場)
今年は、スメタナ生誕200周年、ヤナーチェク生誕170周年、ドヴォルザーク没後120周年が重なるチェコ・イヤー。フルシャが7年ぶりに都響に登場し、3人の作品を指揮した。...
View Articleマキシム・パスカル指揮読響 村治佳織(ギター)(6月28日・サントリーホール)
マキシム・パスカルは2019年2月21日東京二期会の黛敏郎「金閣寺」のゲネプロで一度聴いていた。オーケストラは東京交響楽団。なじみのある作品ではなく、オケピットでは指揮がよく見えないため、具体的にどういう指揮者だったのか、よく覚えていない。2020年と22年の読響との共演も聞き逃し、今回初めて彼の指揮の特長がわかった。...
View Articleタリス・スコラーズ 結成50周年記念ツアー (7月6日・ミューザ川崎シンフォニーホール)
コロナ禍で5年ぶりの来日となったタリス・スコラーズ。実は生で聴くのは初めて。客層は合唱を歌っている方や古楽ファン、あるいは声楽ファンだろうか、オーケストラや器楽のリサイタルなどのコンサートと異なる印象。タリス・スコラーズは女声6人、男声4人の構成。指揮は創立者のピーター・フィリップス。...
View Articleカタリーナ・ヴィンツォー 読響で鮮烈な日本デビューを飾る (7月9日・サントリーホール)
1995年オーストリアの音楽一家に生まれ、24歳でファビオ・ルイージが音楽監督を務めるダラス交響楽団の副指揮者に就任し注目を集め、欧米のオーケストラとのコンサートを次々と成功させているカタリーナ・ヴィンツォー。日本でのデビューでもその実力を発揮した。 詳しくは「毎日クラシックナビ 速リポ」をご覧ください↓https://classicnavi.jp/newsflash/post-18982/
View Article第34回日本製鉄音楽賞 受賞記念コンサート(7月11日・紀尾井ホール)
1990年から始まった日本製鉄音楽賞。今年はヴァイオリンの金川真弓(かながわ まゆみ)が、「曲の本質を理解し自分の感性をしっかりと通した説得力ある演奏を聴かせる、柔軟な対応力と包容力を持つ注目すべきヴァイオリニスト」として《フレッシュアーティスト賞》を、音楽プロデューサー平井 滿(ひらい...
View Articleプッチーニ「歌劇《トスカ》」 (7月14日・新国立劇場)
マウリツィオ・ベニーニ指揮東京フィルの演奏が評判通り素晴らしかった。よく揃った弦の繊細な表情と心に刺さる音、金管のまとまり。木管の歌。細やかな演奏でありながら、ここぞというクライマックスでは、目の詰まった芯の強い音が響く。これまで聴こえてこなかったフレーズがいたるところに表れる。歌唱との一体感はバランスがとれ、理想的だった。 作品の中核を占めるスカルピア役が、ニカラズ・ラグヴィラーヴァから青山...
View Article鈴木優人指揮バッハ・コレギウム・ジャパン B→B ブクステフーデからバッハへ
第162回定期演奏会(7月15日・東京オペラシティコンサートホール)1曲目は鈴木優人のオルガンソロでディートリヒ・ブクステフーデの《プレリュード ト短調》BuxWV 149が弾かれた。目も覚めるような鮮やかで華麗な作品に驚く。オルガニストにとってブクステフーデはモーツァルトやベートーヴェンの100倍は重要な作曲家だという(プログラム解説より)。バッハがブクスフーデの作品に憧れた理由がわかる傑作。...
View Article「音楽の友」8月号発売 小澤征爾 水戸芸術館館長・室内管弦楽団総監督 お別れ会レポート
「音楽の友」8月号が発売されました。13ページ(カラー)に小澤征爾 水戸芸術館館長・室内管弦楽団総監督 お別れ会のレポートを書きました。その他コンサート・レヴューは、4/27小泉和裕指揮都響(3p)5/14ドミンゴ・インドヤン指揮ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管(9p)5/18阿部加奈子指揮神奈川フィル(11p)5/19小泉和裕指揮新日本フィル(11p)の4本を書きました。...
View Articleノット指揮東京交響楽団 ラヴェル「クープランの墓」、ブルックナー交響曲第7番
(7月20日・サントリーホール)やはりノットと東響は素晴らしい。ラヴェル「クープランの墓(管弦楽版)」から一気に聴き手を引き込む。繊細で透明感があり、幻想的。視覚に訴える色彩感とは異なり、繊細な響きが醸し出す詩的で幻想的な世界が広がった。...
View Article飯森範親指揮パシフィックフィルハーモニア東京 マルク・ブシュコフ(ヴァイオリン)
(7月21日・東京芸術劇場)パシフィックフィルハーモニア東京(PPT)の客演コンサートマスターは豊嶋泰嗣。新日本フィルのコンマスもいつの間にか辞めており、在京オーケストラで弾く姿を久しぶりに見た。10型という小さな編成だが、PPTを全身でリードしていく姿は頼もしい。...
View Articleノット指揮東京交響楽団 フェスタサマーミューザ2024 オープニングコンサート
(7月27日・ミューザ川崎シンフォニーホール)チャイコフスキー「交響曲第2番《ウクライナ(小ロシア)》」[1872年初稿版]を生で聴くのは初めて。改訂版もまだ生では聴いていないが、初稿版の面白さを堪能できた。第1楽章冒頭のホルンのソロで吹かれるウクライナ民謡「母なるヴォルガを下りて」が初稿版では次々と展開されて圧巻。第4楽章も後半が150小節も長く、聴きごたえ充分。...
View Articleサマーミューザ2024 サマーナイト・ジャズ 小曽根真×ライジングスター
サマーミューザ2024 サマーナイト・ジャズ 小曽根真×ライジングスター ‘From OZONE till Dawn’(7月28日・ミューザ川崎シンフォニーホール)‘From OZONE till...
View Articleダン・エッティンガー指揮東京フィル 阪田知樹(ピアノ)(7月29日7・サントリーホール)
モーツァルト「ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466」阪田知樹のピアノは純粋そのもの。ロマン派に通じるような劇的な作品だが、阪田は感情に走らず、モーツァルトが天上に浮遊するように澄み切った音を奏でていく。エッティンガー東京フィルも第1主題のシンコペーションのリズムに重ねられるヴァイオリンの3連符を切り裂くように鋭く磨き抜かれた音で演奏した。...
View Articleマンフレート・ホーネック指揮PMFオーケストラ 東京公演(7月30日・サントリーホール)
今年のPMFオーケストラは近来稀に聴くレベルの高さ。アカデミー生のスキルが粒ぞろいで高い。マンフレート・ホーネックをはじめとする指揮者にも恵まれたのではないかと思う。 まずティル・フェルナーを迎えてのモーツァルト「ピアノ協奏曲 第22番 変ホ長調 K....
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